ひょんな縁で知り合った先生。実はこの先生、ひたすら「書」を信じ、愛し続け半世紀。そして今、希薄になりつつある文字の文化をどうしても残したいと一念発起しているのであります。
実は今日、この先生の授業を受けてきました。
その内容とは・・・ずばり『書体』です。
「対象は小学生だからね・・・」この言葉に惹かれて、のこのこと教室の門をたたいてみました。
「目から鱗が落ちる」ってまさにこんな感じです。初回だったのですが、実におもしろい話を聞くことができました。チャーミングな助手の方のお話もとってもわかりやすくて夢中で聞きました。
まずは、古代文字の中でも代表的な
『甲骨(こうこつ)文字』のお勉強
★ 正式には「亀甲獣骨(きっこうじゅうこつ)文字」
「甲骨(こうこつ)文字」というのが一般的。
- 甲は亀甲のこと(亀の甲羅に刻まれた文字)
- 骨は獣骨のこと(牛や鹿の骨に刻まれた文字)
◎甲骨文字は3000年位前のものですが、これが発見されたのはまだ100年前のことだそう。清朝末期北京に権威者の「王懿栄(おういえい・国子監祭酒)(1845〜1900年)」という人がいたという。彼はマラリアという持病があり、これには「竜骨」が効くらしい。さっそく使用人の「劉鶚(りゅうがく・考古学者)」に買いに行かせたが、竜の骨などはあるはずもなく、本当は哺乳動物の化石骨だったのです。そしてその化石に書かれていたのが甲骨文字だったのです。
王懿栄 劉鶚
王「お〜い劉鶚、また熱が出た〜あの〜特効薬(竜骨)を買ってきてくれないか」
劉「もう〜竜なんているわけがないのに〜ブツブツ。あれは動物の骨だと思うがね〜ブツブツ」
王「あ〜もう何でもいいから早くかってきてくれ!」
劉「王先生、買ってきましたよ。今砕きますからね。ガシッガシッ・・・ん・・・何だろう?・・・模様が・・・王先生!王先生!大変です!骨に何か書いてあります!」
王「劉鶚、見せてみろ!」ややややや!「なんだこれは文字ではないか!」「大変だ劉鶚!天地がひっくり返るほどの大発見だ〜もう砕くな!わしの熱は下がった。これからすぐ研究にとりかかる!劉鶚も手伝え〜〜〜〜!」
・・・と、私はこんな会話を想像しました。
★次回は「右」「左」の文字について勉強したことを書きたいと思います。